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執筆者の写真S Satoko

翻訳会社から多言語サービス企業へ:これからの時代の組織のあり方を考える

更新日:4月14日


蜂の巣マークがデザインされた空と、湖に面した都会の風景。


私が仕事としての翻訳に興味を持ったのは今から十数年前、台湾ドラマを観ていたときでした。


当時は中国語を勉強し始めたばかりでほぼわからず、字幕に頼りながら視聴していました。そんなときに何の巡りあわせなのか、当時ものすごく悩んでいた自分の心境がそのドラマのヒロインの状況と丸かぶり(私の人生の波乱のひとつなので、詳しく聞きたい人は個別にこっそり教えてください)。


とにもかくにも、国を超えてこんなに感情が「完コピ」されることがあるのかと驚いたものです。この出来事をきっかけに、国や言葉が違っても非常にリアルな感情を共有できるのだということに気付き、見る人に共感してもらえる翻訳のあり方について研究したいと思うようになりました。


それ以来、字幕翻訳家としてなけなしのキャリアを無理やりスタートさせ、幸運にもさまざまな方からのご厚意とご縁をいただいてここまで来ることができました。


独立から5年後に法人化という最初の壁を超え、SIJIHIVE(スージーハイブ)はマーケティング翻訳専門会社として2024年で設立6年目。日本、アメリカ、中国、台湾など多国籍のメンバーにも恵まれ、これからはどう持続可能な組織づくりをしていくかという次の段階を迎えています。


今では翻訳から派生し、コンテンツ制作、デザイン、言語監修、通訳、バイリンガル人材派遣までコミュニケーションに関わるさまざまなご依頼をいただいており、周りの方々、お客様、そしていつも支えてくれる会社のメンバーには感謝しかありません。


多くの方から「AI に淘汰されてないか?」と言葉をかけていただいていますが(皆さん、ありがとうございます!)、今のところ弊社は AI と平和的に共存しながら業務効率化を図っています。上述のように事業が自然と分散化してきていたのも功を奏したのかもしれません。


それにしても、壁を一つひとつ乗り越えるたびに、「ああ、やっぱり私はこの仕事が好きなんだなぁ」と実感させられます。

翻訳をしているときでも、チームと一緒にプロジェクトにあたっているときでも、言語的に分かり合えた瞬間のあのバチっとはまる感じがたまらないんですよね。


弊社のこれからの目標は、主力事業であるマーケティング翻訳とローカライゼーションを軸にしながらも、文字表現を超えた総合的な意思疎通をより多くサポートすることです。

さまざまな方々、企業様の思いを国境を超えて、腹落ちする形で届けるコミュニケーションを息長くお手伝いさせていただきたいと思っています。


また、受託案件が多い業界ですので、自社サービスの立ち上げと運営も草の根活動からはじめていろいろ試してみたいですね。


まだまだ組織としては至らないところが多いですが、少数精鋭だからこそできる弊社の強みを生かして精進して参ります。どうぞ、引き続きよろしくお願いいたします。



株式会社SIJIHIVE

代表取締役 下岡聡子



最後に、SIJIHIVE で大切にしていることを少しご紹介します。


1.私たちはただの翻訳会社ではありません。言葉が持つパワーをありのままに表現する、翻訳らしくない翻訳を創ります。

2.翻訳は異文化コミュニケーションです。どんな依頼に対しても人に届けることを意識し、お客様の意図をよく理解した上で取り組みます。

3.「元(原文)がこうだから」という理由で伝わらない仕事はしません。相手のことをきちんと知り、メッセージを届けるためにもっとも適切な言葉を引き出します。

4.リモートワークが多い業界・時世ですが、お客様とも社内でも「対面性」が感じられる密なコミュニケーションを大切にします。

5.好きだからこの仕事をしています。もちろん仕事なので挑戦は多いですが、可能性を信じていつでも楽しむ気持ちを忘れず取り組みます。



今後も多くの方々と出会い、お話しできることを楽しみにしています。

これからも弊社一同、よろしくお願いいたします。

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